きょんばんわ、シンプルに岩田です。
本屋に行くとね、
売れ筋の本を前面に置いてたりなんかして
売れてるということは、割とおもしろい内容、ということなんかなーって
思いながら気になるタイトルを物色し、購入に至るわけなんですが。
7月現在のビジネス書ランキングで割と上位にある今回の本
『シンプルに考える』/森川亮 著
これを先日買いました。
何が目を引くか?と言われればまず第一に著者が
LINE㈱の元CEOだということ。
日本テレビ、ソニーを経てその都度結果を出してきた森川さんの
思考回路はどうなっとんや??というのが興味をひいた。
この人が一貫して考えの中枢に置いているのは
“物事の本質を考えること”
これがイコール、シンプルに考えるという意味につながる。
「戦わない」
「差別化は狙わない」
「専門家にならない」
「偉い人はいらない」
「モチベーションは上げない」
「成功は捨て続ける」
「経営は管理ではない」
「仕組みでは成功できない」
森川さんは色々なビジネスの問題や新しい発想に関して
常に『ユーザーが本当に求めているのはなにか』という視点で
すべての行動を決定しています。
他業種よりも、際立ってめまぐるしい変化を伴うWEB業界に身を置いているからこそ、
自分も柔軟に、かつ素早く変化していく。
周りからはこれが『ブレている』と思われがちだけど、
本質である『ユーザーが求めること』というものは全くブレていない。
そして、
一流のすごい人の周りではすごい人が集まってるんだな、という風に感じられました。
森川さんのつくる組織の人材はみなすごいひとばかり。
できない人に合わせるとか、ボトムアップするとかいうものは全くなく、
(例えばマラソンが早い人に必死でついていけば、自分もタイムが上がるのと同じように)
合理的に、効率的に自分の仕事に結果を出していく人たちの集まりを作っている。
会社や上司にモチベーションを上げてもらわなければならない人は、プロとして失格。
むしろ、こんなことが常識のように語られるのは、社会全体が幼稚化している証拠ではないか
た、たしかに。。。(^^;)
まぁ当り前のことです。
モチベーションうんぬんとか、好き嫌いとかは
仕事のクオリティに関係ねーよ!!
持ち込むなよ!!
ていつも後輩に言うてます。
数年前に、スマートフォンの前身であるフィーチャーフォンが出始めた当時、
それに特化したゲームサイトを次々にオープンして大成功したGREEやDeNA。
その時LINE㈱はハンゲーム・ジャパンという会社だったらしいのですが、
完全に波に乗り遅れて痛恨の失敗をしたそうです。
しかし、次にスマートフォンという変化の波が訪れたときに、
他社に先駆けて“スマホユーザーだけに集中する体制”にいち早く変化。
ここで大チャンスがおきたそうです。
他社は過去の成功(フィーチャーフォン時代の成功)を守ろうとしました。
それはアプリのID認証というシステム。
しかしLINE開発チームは、「電話帳こそ人間関係」というコンセプトで
電話番号による認証システムを取り入れ、大成功した、ということでした。
これが、成功を捨てるということ。
全体的にこの本は、森川さんのしてきたビジネスを振り返り、
その都度、どのような考えで行動してきたか?を知ることができる自伝にちかい内容でした。
ネット業界ならではだとも思える考え方も、あるかとは思いましたが
本質を考える=シンプルに考える
という考え方はすごく為になりました。
スラスラ~と数時間ですぐ読めてしまうような本です。
岩田良介